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デンタルインプラントの表面トポグラフィーに対する埋め込み手術の影響
共焦点法は複雑で危険を伴うデンタルインプラントの各箇所の特性評価を可能とする非破壊的な測定技術です
表面トポグラフィーは、現在、生体反応に関する最も重要な表面特性のひとつとされています。そのため、表面の粗さを増大させ、生体反応を促し、最終的には骨と一体化させることを目的とした、新しい表面処置の開発に焦点を当てたインプラント研究が多数行われています。しかし、高くなった山部や改良された粗さの特徴が骨への埋め込み手術中に壊れたり外れたり、変化することがあります。そのため、現代のデンタルプラントに見られる非常に複雑な表面の特徴が埋め込み後に維持されているかどうかという側面を考慮することが重要ですが、多くの場合、これが軽視されています。
本研究の目的は、デンタルインプラントの表面トポグラフィーに対する埋め込み手術の影響を調べることです。そのために、全く同じ箇所で埋め込み前と埋め込み後の表面トポグラフィーを測定して、改良された表面の粗さの品質が手術によって低下していないかを評価する必要があります。
この論文は
Dr. Alaitz Zabala、Dr Wilson Tato、Dr. Andrea Aginagalde、Dr. Íñigo Llavoriによって実施された研究<sup>1,2</sup>
1-. Zabala, A. The use of 3D surface topography analysis techniques to analyse and predict the alteration of endosseous titanium dental implants generated during the surgical insertion. (Mondragon Unibertsitatea, 2015). 2-. Zabala, A., Blunt, L., Tejero, R., Llavori, I., Aginagalde, A. and Tato, W. Quantification of dental implant surface wear and topographical modification generated during insertion,. Surf. Topogr. Metrol. Prop., 8, no. 1, p. 015002 (2020), doi: 10.1088/2051-672X/ab61e5.
の一部です。
Wennerberg<em>ら</em><sup>3</sup> 3-. Wennerberg, A. & Albrektsson, T. Suggested guidelines for the topographic evaluation of implant surfaces.Int. J. Oral Maxillofac.Implants 15, 331–44 (2000). はまず、デンタルインプラント特性評価のいくつかのガイドライン(1回につき3つのサンプルを評価する、3つの測定面(トップ、フランク、谷)で寸法を3回測定する、フィルタサイズを指定する、高さ、空間、ハイブリッドパラメータの少なくともひとつを示す)を提案して測定を標準化しました。また、Wennerbergらは、共焦点形状測定装置と干渉計は、ネジの密集する口腔インプラントの評価のみに使用するものとしました。このことが、この作業の実施に市販の3D光学式形状測定Plµ(スペインのSensofar MetrologyによるS neoxの旧バージョン)を選択した主な理由のひとつです。この独自の光学式形状測定装置は、共焦点法、干渉法(位相シフト法および走査型白色干渉法)、焦点移動法をひとつの光学分析機に組み込んだ市場で唯一の製品です。この機能によって、異なる光学技術を使用してデンタルインプラントをすばやく評価することが可能となります。 世界のデンタル研究室の多くで、Sensofarの機器がデンタルインプラント表面の特性評価や技術検証に使用されており、この目的における標準基準となっています。<sup>4-12</sup> 4-. Walter, M. et al.Bioactive implant surface with electrochemically bound doxycycline promotes bone formation markers in vitro and in vivo.Dent.Mater. 30, 200–214 (2014). 5-. Frank, M. et al.Polarization of modified titanium and titanium–zirconium creates nano-structures while hydride formation is modulated.Appl.Surf.Sci. 282, 7–16 (2013). 6-. D'Almeida, M., Amalric, J., Brunon, C., Grosgogeat, B. & Toury, B. Relevant insight of surface characterization techniques to study covalent grafting of a biopolymer to titanium implant and its acidic resistance.Appl.Surf.Sci. 327, 296–306 (2015). 7-. Andrukhov, O. et al.Proliferation, behavior, and differentiation of osteoblasts on surfaces of different microroughness.Dent.Mater. 32, 1374–1384 (2016). 8-. Bertolini, R., Bruschi, S., Ghiotti, A., Pezzato, L. & Dabalà, M. Influence of the machining cooling strategies on the dental tribocorrosion behaviour of wrought and additive manufactured Ti6Al4V. Biotribology 11, 60–68 (2017). 9-. Spies, B. et al.Stability and aging resistance of a zirconia oral implant using a carbon fiber-reinforced screw for implant-abutment connection.Dent.Mater. 34, 1585–1595 (2018). 10-. Medvecky, L. et al.Effect of tetracalcium phosphate/monetite toothpaste on dentin remineralization and tubule occlusion in vitro.Dent.Mater. 34, 442–451 (2018). 11-. Pierre, C., Bertrand, G., Rey, C., Benhamou, O. & Combes, C. Calcium phosphate coatings elaborated by the soaking process on titanium dental implants:Surface preparation, processing and physical–chemical characterization.Dent.Mater. 35, e25–e35 (2019). 12-. Aguirrebeitia, J., Müftü, S., Abasolo, M. & Vallejo, J. Experimental study of the removal force in tapered implant-abutment interfaces:A pilot study. J. Prosthet.Dent. 111, 293–300 (2014).
この研究では、人間の骨に見たてた牛の肋骨(図2)へのデンタルインプラントの埋め込み前と埋め込み後に、共焦点法を使用して4箇所(図1)を測定しました。
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ネジ留めインプラントは複雑な形状であるため、インプラントの各箇所を測定すること、そして埋め込み前と埋め込み後で同じ箇所で測定することは困難でした。
3°の遊びを持つデンタルインプラントのハンドリング・ポジショニング用の治具を使用して、各箇所を正しく配置しました(図3)。
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しかし、最も高度なSensofarのシステムは、自動3D表面特性評価を可能とする回転モジュール(S neox Five Axisなど)を備えています。
すべてのトポグラフィー詳細を取得するために、測定には倍率100X SLWD対物レンズを使用しました。形状(二次多項式フィッティング)、ノイズ(ガウシアンフィルタ、カットオフ0.36 µm)、うねり(ロバストガウシアンフィルタ、カットオフ50 µm)を除去するために、形状測定ソフトウェアSensoMAP(Digital Surf)を使用して測定の後処理を行いました。これらの値は、前の研究からこの応用において最適とされました。1 表面の完全な特性評価を行うために、高さ、空間、ハイブリッド、機能群に属するISO 25178-2に基づくトポグラフィーパラメータが計算されました。
図.4は、酸エッチングインプラントの埋め込み前と埋め込み後に同じ箇所で取得した測定の直軸投影を示しています。統計的にトポグラフィーパラメータの大きなばらつき(p<0.05)がある箇所は*の印が付いています。最初に見られた鋭い山が目立たなくなり、ネック以外のすべての箇所で埋め込み後に完全に消えています。
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デンタルインプラントの表面トポグラフィーを調査するこの研究で、共焦点技術が使用され、効果を出しています。この非破壊的な測定技術により、複雑で危険を伴うデンタルインプラントの各箇所の特性評価が可能です。表面変性を評価するために定性分析と定量分析が実施されました。この研究の各構成要素から次のような結果を導き出すことができます。
表面損傷は、各インプラントシステム(ネック、トップ、谷、フランク)の各評価箇所と各箇所内のインプラント沿いで異なる。
界面比率(Sdr)の変化は材料の堆積変化(Vm)と正に相関し、損傷の最も有効な指標とされる。
感度が高いため、欧州レポートEUR 15178Nで定義されるRkパラメータ群ではなく、ISO 25178規格の機能的体積パラメータの使用が推奨される。
3D光学式形状測定装置S neox(Sensofar、スペイン)が、骨への埋め込み前と埋め込み後のデンタルインプラントの表面トポグラフィー調査における高精度ツールであることが示された。S neox Five Axisなどのより高度なツールは、より高速で自動性能の高い高解像度測定だけでなく、完全なデンタルインプラント形状の3D復元も可能であり、さらなる研究において摩耗分析や品質管理に活用できると考えられる。